事例:『僕が殺さなければ母さんが殺される!』 | 茨城離婚相談所(茨城県日立市 弁護士要らずの離婚手続き・協議離婚・離婚問題の相談)

事例:『僕が殺さなければ母さんが殺される!』

DV夫の虐待。生き地獄の母子

妻 長野知美(33)パート勤務 夫 長野 剛(35)団体職員相談要旨(調停申立の下書きから)

結婚生活における夫の暴力

ある日、私の実家に夫と立寄り、誰もいないので帰るとき「新田町へ回って」と、少し遠おまわりを頼んだところ、夫は突然ビールビンを持ち出して私の腰部を思い切り殴りつけまた。私は気絶して、しばらくすると意識が戻りましたが今でも後遺症に苦しんでいます。

毎夜繰り返す狂気の暴行

ある夜、突然怒り出し、寝ている私の上布団を取り払い私の体に肘を突き立て体重を掛ける、のど元に肘を突き立てる、陰毛をむしり取るなど、ひとつの行為に30分も40分もかけ、11時頃から翌朝4時頃まで暴行をうけました。

この狂気の暴行は毎夜のように続き、逃げ出しても必ず探し出されて何倍も痛めつけられるのが見えているので、毎夜おびえながら帰宅するほかありませんでした。1週間繰り返し暴行を受け、全身が痛んで立てなくなり、このままでは殺されると心底怖くなり、「病院に連れて行って。」とお願いすると、暴行は止んだのですが、外出ができないように全裸にされ下着は全部ハサミでズタズタに切られてしまいました。全身に「アイス・ラブ」というシップ薬を貼られ病院には行けませんでした。全身打撲の高熱のため1週間寝込んでしまいました。

僕があいつを殺さなければお母さんが殺される

町内を堂々と女連れで遊び歩き、知り合いの奥さんにそのことを指摘されるので、夫に、「人に言われるのがいやだからよその町へ行って遊んで」というと、髪の毛をつかんで頭からビールを空になるまでかけられて殴る蹴るの激しい暴行を受けました。

子どもがタオルを持ってきて体や畳を拭いていると、夫は、革ベルトの金具の部分で子どの頭をめがけて思い切り振り下ろしました。とっさに子どもをかばった私の背中にあたり、直径10センチのどす黒いアザになりました。子どもの頭を直撃したら死んだかもしれません。このとき子どもは、主人に聞こえるような声で「僕があいつを殺さないとお母さんが殺される!」と叫びました。

暴力、暴言は日常茶飯事で、私と子どもが無事でいられるのが不思議なくらいです。飼犬も暴力の対象になり、事あるたびに木刀や鎌で殴られた傷が絶えず、いつも脅えて震えていました。

サラ金からの借金 別居を決意

夫が、サラ金・クレジットから1500万円の借金をしていることが発覚し、心配した夫の上司と兄が家にきて話し合いになったとき、「何に使ったのか?」上司に質問された夫は、「私は1円も使いません、妻と子どもが使った」と答えました。

私はこの一言でやっと家を出る決心がつきました。連日、賭け事、飲酒と女遊びで3時4時の朝帰り。ボーナスも生活費も入れてもらえず、私のパート給料で生活してきました。にもかかわらずサラ金の借金を転嫁するため、上司と兄の前で私を口汚く罵りながら出鱈目な話を繰り広げました。聞いていた子どもが「よくもあんなにウソが言える」とあきれ返っていました。

別居先に夫が押しかけ生き地獄

私と子どもは、とりあえず一人住まいしている姉のアパートに同居させてもらいました。ある夜、夫がアパートに押しかけてきたので鍵をかけると、ドアを壊して入ろうと大きなドライバーを隙間にこじ入れて、「火をつけてやる!」罵声を上げながら、メリメリ音を出してドアを破り始めました。「殺される!」と震え上がり、入れないように姉と子どもと3人がかりで必死にドアを抑えました。生き地獄のようでした。

夜の8時から11時までのただならぬ騒動に、1階に住む家族が出てきて立ち会ってくれ、夫と姉が話を始めました。この間、私が夫の兄を電話で呼んだことを知った途端、夫は跳ぶようにして逃げて帰りました。

翌日、夫は、姉のアパートを管理している不動産屋さんに、騒ぎの原因は「妻が家の鍵や車の鍵を持ち去ったから」と謝罪もせず弁解したそうです。事情を知っている業者が怒って、「お前頭がおかしいんじゃないか?器物破損で警察に告訴する」と言うと、青くなってドアの破損代を弁償する誓約書を出しました。

夫は、自治会長や近所の人に、「妻と子供が新興宗教に入り家を処分し財産や家財道具一切を持って逃げた」と言いふらしました。別居するとき、相手の兄が立ち会って所帯道具を分けました。別居中でも毎日嫌がらせに来るのに、近所の人には「逃げた妻子の居場所はわからない」と泣きついています。ある日、本人よりうれしそうな得意になった声の電話があり、「自宅はサラ金の返済のため処分して、ワンルームマンションを借りた。あなたたちお金がないなら市営アパートでも住んだらどうか、紹介するよ!」と言った。家庭を破滅させた自覚など全く感じられず、このような卑怯な人間とは一刻も早く離婚したいと思います。

寸評

この主人公もDVに該当する典型的な事例だと思います。依頼人は離婚調停を申立てたのですが、夫の行状を知った上司と兄が仲裁に入り協議離婚が成立しました。

DV夫と離婚するには、知美さんのように、まずそこから思い切って逃げ出すことです。避難してから、地方裁判所に対して「配偶者暴力に関する保護命令申立」を行い、裁判所から「退去命令」や「接近禁止命令」の「決定」がでてから、離婚調停を申立てると効果は絶対です。

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