カルト教団、法納金返還闘争編 | 茨城離婚相談

カルト教団、法納金返還闘争編

お金を取り返したい!

ilm17_ca07013-s.jpg私から「神秘体験という錯覚・幻想は誰でも得られるものであり天の光独自のものではない」ことを聞かされ、島田真里さんが書いた洗脳の手口を読んだりした尚子さんはすっかりマインドコントロールから目覚めた。

尚子さんは「納めた研修代255万円。赤い糸法納130万円。その他もろもろの法納代215万円 合計600万円を取られたことが悔しい、できれば取り返せないでしょうか?」と返還請求を相談してきた。いかにも現代っ子らしい。

この法納金返還請求には、内部事情を知っている島田さん夫婦の協力が絶対的に必要であると考え、島田さんに連絡を取って再び上京した。

被害事例1
島田真里さんは「あのお金は実家の母の相続金から得たもので、お店の今後の運営資金に必要なものです。天声に従えばこれからの経営は何の問題も無い。このままでは夫がガンで倒れ、家族が崩壊するといわれ夫婦で4000万円法納しました」と言う。

被害事例2
山川美沙さんは、「夫は、胃ガンだった。すがる思いで研修会に参加して、法然の天声にすがり、言われるまま研修費その他、合計2000万円を夫の退職金と貯金をおろして法納した。夫は、研修の荒行のため研修のあと2週間で死んだ。悔しいです」と言った。

被害事例3
仲野 忍さんは、「銀行員の夫(30)の女性関係に悩み続けていたところ、一冊の本の内容に惹かれ、スクーリング、面談、研修会に参加しました。神秘体験の奇跡を信じてしまい、サラ金10社から1000万円の借金をするのに抵抗が無かった。夫の浮気が止むどころか、女のアパートへ通い婚を始めた。離婚は覚悟できているが信仰にすがった自分がくやしい」と。

法納金返還闘争に立ち上がる私

cfma003-s.jpg私は「法の光」を相手に法納金返還闘争に立ちあがる決意をした。参加者達は、田舎のオジサンがどのような方法で戦うのか不安顔で「渡辺さん、法の光の悪行をかぎつけて右翼の街宣車などが押し寄せてくるが、しばらくするとピタリと抗議行動は止んでしまう。その筋の人たちが本部周辺をガードしているけど大丈夫ですか?」と不安顔。

私は「力には力の解決」。法の光は、右翼さんや、その筋の人たちからの抗議に別の勢力を使ってお金で解決している情報を得ていた。もともと私の交渉法は力に頼りません。

一 書 十 万 兵 

吉川英治・「三国志」第3巻 臣道の巻 一書十万兵 参照

(鄭玄の一書簡が袁紹の大軍を動かし出陣させた)史実

一書の力

icn1015-s.jpg私は古来より「一書」がどれほど人を動かしてきたかを知っているので、これまでも常に「一書」を頼りに交渉してきました。今回もこの教団の違法性を書面で突くことが私の作戦でした。

島田夫婦と山川さん、仲野さんは、理解したようなしないような・・・「しかしこの際、渡辺に頼むしかなかろう」のような半信半疑の態度。(私とて、勝算があるわけでないのでこの人たちの態度を怒れない)。

島田夫婦と山川さん、仲野さんは、(後日、橋本尚子さん)の委任状を取りまとめると、真理さんは「自分が、研修会に送り込んでどうしても脱会させて法納金を取戻させたい女性が全国各地に25人いるのでその人たちから委任状を取り寄せるまで、戦闘の火ぶたを切るのを待って欲しい、この人たちをさておいて私ら夫婦だけが抜け駆けすることはできない」という。

真里さんに同意。「その人たちの私に対する委任状提出期限を1週間」と決めた。それ以上は待てない・・・。

なぜ、戦いを急ぐ要があったのか!!!

ilm14_bk03009-s.jpg実は、橋本尚子さんの「脱マインドコントロール」を依頼された直後から「法の光三法行・福田法然」に関する、出版物、批判的な月刊誌、週刊誌を収集してこの教団の勉強を始めた矢先、月刊誌「現代」1996・3月号で米本和広が、「宗教法人の怪人・福田法然の仮面を剥ぐ」の告発記事を出し、その後、続々週刊誌・テレビなどで被害の実態が取り沙汰されはじめた。(以下、その内容の一部)

「天声村 静岡県富士市厚原に、天声村・法の光三法行がある(敷地は6600坪)。天地堂、温行館、迎賓館、足裏神社、解脱法納館などが林立。渋谷の東急百貨店本店を囲むように、福田法然が実質オーナーの旅行代理行・ジョワツアー、カラオケボックス業・エコボイス、出版業・アースエイド自社ビル・アースエイド松と会館・5階建、アースエイド天行力法行館(建設着工)」

書店の宗教コーナーにはアースエイド刊行の福田の本がズラリと並んで、人気作家は片隅に追いやられ棚一列すべてが福田であった。これまでの出版点数は65冊。幸福の科学の大川隆法を凌駕する勢いで本を出版し続けている。想像以上に相手は大きいが後には引けない。あと1ヶ月が勝負。

まもなく警察も動くだろうし、資産隠しも始まるし、悪徳宗教が報道で天下公認になれば内部告発の「書面による脅し」の効果は無くなる、と判断したのです。

島田真里さんの弟子達の委任状の取りまとめは難航している様子。つまり、その時期になると各地で弁護士を先頭に「法の光・三法行」による被害者団体が結成されて社会的問題に発展してきました。

真里さんの25人の弟子達は、弁護士に委任して集団訴訟にするか、名前も知らないおじさんに委任して個人交渉にするか、まだ決めかねていました。無理もないです。ilm01_ac01044-s.jpg

私は、その25人を切り捨て島田さん夫婦、山川さん、仲野さん、橋本尚子さんの代理人として、法の光三法行と戦うことに断を下しました(25人は集団訴訟に参加した)。そして、次の一書を内容証明郵便で送付しました。

法の光教団本部 法師 福田法然 殿
 
ilm14_aa01031-s.jpg(以下は書面の概要)
 
出版本で講演会に誘いハガキアンケートの事前相談で相談者の情報を知っているくせに、天声で言い当てたかのように、「交通事故死亡者がいるでしょう。またでますよ・・」「家出人がいるでしょう、将来家族の災いの元になる」「酒癖の悪い家族が大問題を起こします」「難病人がいるでしょう」と相談者を脅したり信用させたりして面接会場に誘い
 
〇面接会で
「病気の子が生まれる」「借金が三倍に膨れる」「大事故にあう」「家族に自殺者が出る」「あなたは一生独身ですね」「ノイローゼになる」「病気でずーッと苦労する」「八方塞がりの人生だ」などと、支部長・天仕たちを使って、読者を脅し研修会に参加させる。
 
〇研修会では
徹底的にバカになりきらせ睡眠不足と過労など心身ともに極限の状態から、異常な心理状態にさせ、異常な体験をさせることによって「頭が取れた。解脱したと錯覚させる。」
 
〇不思議な幻覚体験をした研修者に
ilm09_ad06004-s.jpg日本で唯一天の声を聞くことができる 天と修行者のパイプ役として 「五代前までの先祖の生きざまをきれいにするために家の中心に333万円支払いなさい」「水子に生命力を与えるために解脱奉納代として1000万円払いなさい」「天声にそわないと、家族に自殺者がでる」「このままではガンで死ぬ」「借金が膨らむ一方」「一家離散」「精神異常者が出る」「こどもが病死する」話を「天の声」のように思わせ天声にそった多額の金銭を納めさせる。これは、人間の信仰心や宗教心の弱点を巧妙に衝いた、「脅し」「詐欺」である。
 
島田誠・真里、山川美沙、橋本尚子らは教団ぐるみの脅し、騙し、異常心理などによって正常心を失っている状態で、それぞれ多額の法納金を納めた行為は無効である。
 
よって、本書到達後直ちに各人の納めた金銭全額を下記各人の指定する銀行口座に返却していただきたい。期限後は、これ以上の犠牲者を出さないために、当教団の洗脳の手口と法納金脅し取りの手口の詳細を書面にして、報道機関各社に送付する。

満額返金を勝ち取る

smbl009-s.jpg結果は「返還要求に応じる」旨の返書と各人との「和解書」が同封されてきました。各人からの署名・押印を取り、教団本部に持参すると3日目に各人全員の口座に満額が返金されていました。

さて、この頃になると、警視庁が福田法然の内偵を始めた、との報道がされたり全国各地で被害者の会が結集されている記事が連日新聞紙上に載るようになりました。富士市厚原の地元住民も、法の光施設拡張反対運動に立ち上がった。

弁護士主導の「被害者連絡会の発会式」を6月か7月東京で行う、という3ページにわたる案内が私の依頼人達にも送付されてきた。チラシをみながら島田さん夫婦に言いました。

「集団訴訟は立ち上がりが遅れてしまうのが欠点・・・」「あの時期、5月に個人的に返還交渉していなかったら皆さんのお金は戻らなかったですね。集団訴訟は弁護士団が交渉してくれて心強いけど、それまでに騙し取った金は散逸してしまいます。

豊田商事事件は主婦や老人から2000億騙し取ったというけど、あの時も被害者団が集団訴訟しても、一人2パーセントくらいしか戻らなかったんです」

mpsb0303c-s.jpg福田法然は詐欺・恐喝で逮捕され、現在最高裁で係争中か、刑が確定して下獄したか不明。法の光教団も崩壊したか、一部の狂信者が教団を維持しているのか不明ですが、集団訴訟に参加した人に返還される予定の金は1パーセント程度という話をずっと後年に聞きました。また、和解交渉で法納金が満額返還されたのは、私の依頼者が最後でした。

タイミングと決断

駅前留学のノバが会社更生法を申立(事実上倒産)。外国人講師が数ヶ月も給料を貰っていない、と嘆いて団体交渉の準備をしている様子や、受講生が前払いしている受講料を返還してくれない、諦めるしかないというテレビ報道を見て、「あ・・・この人たちは5月に経済産業省の業務指導が入ってから1~2ヶ月間が、未払い賃金や、前渡し受講料を返してもらうタイムリミットだったな・・」と、かつて、法の光を相手に法納金返還請求を思い浮かべ、「タイミングと決断」の重要さを再認識した次第。

chdr011-s.jpgまた、同時期 10月15日、長野県小諸市内の寿司店経営者・奥野元子さん(63)が暴行され死亡した事件で宗教法人「紀元会」の創始者の娘窪田康子(49)ら信者21人が傷害致死容疑で逮捕された。「わけがわからない」奇怪な宗教団体の集団リンチ殺人事件、と週刊誌等で騒がれています。

これは「集団催眠による何らかの儀式が殺人になってしまった」と考えたほうがわかりやすいかも知れません。法の光による、狂気の研修5日間。あの集団催眠状態の中で、指導者が「この者についている悪霊を払え!」と命令したとすれば、リンチ殺人に発展するのは容易に想像できます。集団心理・異常心理は怖いですね。

逃げずに現実の悩みを聞いてあげて

ilm14_aa01038-s.jpg書き終えて、難なく事件終結のような記録になっていますが、実は、橋本尚子さんの父親が東京の弁護士、複数に法納金返還について相談したり、私も複数の弁護士(試しに、日頃お世話になっている外の弁護士さん)に「相談しようとした」のですが、「宗教がらみは受けていません」と門前払いされました。(;^-^A

弁護士の職域だとか、行政書士の職域だとか、非弁行為だのと職域の確保に騒ぐ人も現実的な依頼に「その仕事はできません」と尻込みする業務もたくさんあるのです。

職域ばかり騒いで、現実に苦境に立っている人を救済もできないで、えらそうに講釈・能書きばかり言っている人たちに、「まず、逃げないで現実の悩みを聞いてあげられる心の広い自分を創ったら・・・」と声を大にして言いたいですネ・・・(弁護士サンとか、器量の狭い『○士さん』たちにです。念のため)(笑)

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